RWC2015組み合わせ抽選会開催 日本代表は南アフリカ、サモア、スコットランドなどと同組の可能性大 | ラグビージャパン365

RWC2015組み合わせ抽選会開催 日本代表は南アフリカ、サモア、スコットランドなどと同組の可能性大

2012/12/04

文●斉藤健仁


本番まで1018日となった12月3日、14時55分(日本時間23時55分)より、2015年にイングランドで開催される第8回ラグビーワールドカップ(以下W杯)のプール組分け抽選会がイギリス・ロンドンの現代美術館(テート・モダン)で行われた。


日本からは日本ラグビー協会専務理事の矢部達三氏、日本代表ヘッドコーチ(HC)のエディー・ジョーンズ氏、ラグビーワールドカップ 2019(RWC2019)組織委員会事務局長の徳増浩司氏の3人が出席。日本代表が2014年のアジア五カ国で優勝するとW杯出場権を獲得することになる「アジア予選1」は、1995年と2007年W杯覇者の南アフリカ、サモア、スコットランド、アメリカ2とともにプールBに入った。

日本代表がアジア予選を突破すれば、南アフリカ代表と初めて対戦することになる

日本代表がアジア予選を突破すれば、南アフリカ代表と初めて対戦することになる


まず本日付けのIRB世界ランキングで、前大会ですでに出場を決めている12チームと、まだ出場が決まっていないアジアやアフリカ、アメリカなど各大陸予選の勝者などの8チームがBand1〜Band5に4チームずつ振り分けられた。

Band 1: ニュージーランド、南アフリカ、オーストラリア、フランス(1位〜4位)
Band 2: イングランド、アイルランド、サモア、アルゼンチン(5位〜8位)
Band 3: ウエールズ、イタリア、トンガ、スコットランド(9位〜12位)
Band 4: オセアニア予選1位、欧州予選1位、アジア予選1位、アメリカ予選1位
Band 5: アフリカ予選1位、欧州予選2位、アメリカ予選2位、敗者復活戦勝者※

※敗者復活戦:欧州予選3位対アフリカ予選2位、アメリカ予選3位対アジア予選2位がそれぞれ対戦、さらに勝者同士が対戦し、勝ったチームが20番目の出場国に。

「ボールを持たずに世界一になれる唯一のチーム」と称される南アフリカ代表。フィジカルは世界有数(写真は09年U20のときのもの)

「ボールを持たずに世界一になれる唯一のチーム」と称される南アフリカ代表。フィジカルは世界有数(写真は09年U20のときのもの)


そしてBand5から抽選が始まった。Band5はリッチー・マコウ(ニュージーランド代表主将)、Band4はマギー・アルフォンシ(女子イングランド代表)、Band3はボリス・ジョンソン(ロンドン市長)、Band2はデビー・ジェバンズ(ラグビーワールドカップ 2015 組織委員会CEO)、Band1はベルナール・ラパセ(IRB 会長)がくじを引き、プールA〜Dに5チームずつが振り分けられ、2015年W杯は下記のようにプール組分けが決まった(カッコ内は現在の世界ランキング)。

プール A
オーストラリア(3)、イングランド(5)、ウエールズ(9)、オセアニア 予選1位、敗者復活戦勝者

プール B
南アフリカ(2)、サモア(7)、 スコットランド(12)、アジア予選1位、アメリカ予選2位

プール C
ニュージーランド(1)、アルゼンチン(8)、トンガ(11)、欧州予選1位、アフリカ予選1位

プール D
フランス(4)、アイルランド(6)、イタリア(10)、アメリカ予選1位、欧州予選2位

PNCでのサモア。日本代表は惜しくも敗れてしまった。

PNCでのサモア。日本代表は惜しくも敗れてしまった。


日本代表が2014年のアジア五カ国で優勝し、W杯の出場権を獲得すると入ることになるプールBで同組になったのは、まず世界ランキング2位の「スプリングボクス」こと南アフリカ代表だ。1995年と2007年にW杯優勝している強豪で、日本はいまだテストマッチでは一度も対戦したことがない相手だ。

次にサモア。パシフィック・ネーションズカップ(PNC)で毎年対戦しているお馴染みの相手だが、11月のウインドウマンスの欧州遠征で、ウエールズを倒し、フランスとも肉薄し世界ランキングを7位と上げるなど調子を上げている強豪である。

そして「シックスネーションズ」の一角スコットランド。前大会で初めて予選プールで敗戦したが、それまでは6大会連続でベスト8に進出している伝統国だ。

最後はアメリカ予選2位。現在の世界ランキングだとアメリカということになるが、場合によってはカナダやウルグアイも考えられるだろう。

 

「世界のトップ 10 に入るという目的のためには、すべての試合に勝つつもりで臨まなければならない」——エディHC

このプール組分け抽選会終了後、ジョーンズHCは下記のようにコメントした。

「日本にとって、よいプールと言えるだろう。まずは出場権を獲得することが大切。
南アフリカ、サモアともにフィジカルなチーム。サモアには、春のPNCでコンバージョンが入らず、勝ちきることができなかったが自信にはなった。スコットランドは現在調子を落としているが、友人でもあるスコット・ジョンソンがコーチになり、立て直してくるだろう。
体が大きくてフィジカルの強いチームに対し、我々はボールを動かす自分たちのスタイルを貫かなくてはならない。
ワールドカップは世界最高のチームと対戦する場。強いチームとの対戦をためらってはならない。世界のトップ 10 に入るという目的のためには、すべての試合に勝つつもりで臨まなければならない。2試合に勝とうとすることは、2試合に負ける、ということだ」

 

09年のジュニアワールドチャンピオンシップで日本と対戦したスコットランド。LOリッチー・グレイはすでに代表でも中心選手だ

09年のジュニアワールドチャンピオンシップで日本と対戦したスコットランド。LOリッチー・グレイはすでに代表でも中心選手だ


まだ開催場所やキックオフ時間は決まっていないが、すでに会場はイングランドが12のスタジアムで、ウエールズが1つと発表されている。

イングランドの12会場は、
トゥイッケナム、ウェンブリー、エミレーツ・スタジアム(以上ロンドン)
オールド・トラッフォード(マンチェスター)、アンフィールド(リヴァプール)、セント・ジェームズ・パーク(ニューカッスル)、エランド・ロード(リーズ)、
セント・メリーズ・スタジアム(サウサンプトン)、リコー・アリーナ(コベントリー)、
ウェルフォード・ロード(レスター)、キングスホルム・スタジア(グロスター)、

そしてウエールズは、
ミレニアム・スタジアム(カーディフ)。

準々決勝がトゥイッケナム、ウェンブリー、ミレニアム・スタジアム、3位決定戦がエミレーツ・スタジアム、準決勝と決勝がトゥイッケナムという予定。

日本はどのスタジアムでどのチームと戦うことになるのだろうか。

斉藤健仁
スポーツライター。1975年4月27日生まれ、千葉県柏市育ち。印刷会社の営業を経て独立。サッカーやラグビー等フットボールを中心に執筆する。現在はタグラグビーを少しプレー。過去にトップリーグ2チームのWEBサイトの執筆を担当する。リーグワン、日本代表を中心に取材。

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